
2021年3月、アメリカのデジタルアーティストBeeple氏の『Everydays – The First 5000 Days』がNFTアート史上最高額の約75億円で落札されました。
一つの作品に75億もの値が付いたことで注目され、『NFTアート』が広く注目されるきっかけにもなりました。
また、9月には、若干8歳の少年が夏休みの自由研究として取り組んだNFTアート作品がなんと約380万円で購入され非常に話題となりました。
そして、『NFTアート』はその資産価値から投資対象として注目する投資家も増えています。
今回の記事は、投資対象としても注目を集める『NFTアート』について徹底解説していきます。
最後には、『NFTアート』購入できるおすすめのマーケットプレイスもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

NFTアートで投資をする時代
以前から”アート”は、投資対象の一つでした。
しかし、現物のアートには盗難や偽物などのリスクがあり、セキュリティ面の課題や資産価値のある作品は高額でオークションにかけられ、一般市民には手の届かないイメージがありました。
そんな従来のアート作品のイメージを一新し、誰でも資産価値のあるアートを保有できるのがNFTアートです。
NFTアート作品は、NFTの持つ唯一無二性の特徴を持ち、ブロックチェーン技術によるセキュリティの強化で、従来のアート作品の課題を克服しました。
さらには、マーケットプレイスの登場などNFTに特化したサービスも数多くローンチされています。
つまり、NFTアートで投資をする環境がどんどん整ってきているのです。
NFTアートとは?
投資対象として注目されるNFTアートですが、聞き慣れない人も多いと思いますので、まずは、NFTアートについて理解していきましょう。

◆代替不可能なデジタルアート
NFTアートとは、一言で説明すると、代替不可能なデジタルアートです。
NFTアートの最大の特徴は、コピー・改ざんができない代替不可能なことでしょう。
これまでも数多くのデジタルアートがネット上にはありましたが、簡単にコピー・改ざんすることができたため、資産価値はほとんど生まれていませんでした。
しかし、NFTアートは、ブロックチェーン技術を用いることで、偽造不可能な所有証明書を発行しています。
こうすることによって、コピー・改ざんができなくなり、デジタルアート自体に資産価値を持たせることができています。
さらには、そのNFTアートの権利者(アーティスト)は誰か、またそのアートの所有者歴に関する情報を全て記録・確認できるため、二次流通時にも権利者(アーティスト)は報酬を受け取ることができます。
こうして作成されたNFTアートは、デジタル上でデータが管理されているため、従来のアート作品の盗難や偽物、コピー、改ざんのリスクがなくなります。
また、オークションや二次流通時に正当な報酬を権利者(アーティスト)に支払うことができる点でも、アーティストや作品の価値を担保することができるとして評価されています。
実際に、NFTアートの取引は、オンラインのマーケットプレイス上で簡単にできるようになり、参入ハードルが低いものとなりつつあります。
NFTについて、もっと詳しく知りたい方は、下の記事を参考にしてみてください。
◯NFTとは?
「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。
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◆NFTアートの実例
ここで、2021年に話題となったNFTアートを3つご紹介します。
◯『Everydays – The First 5000 Days』
海外でのNFTアートの事例としては、アメリカのデジタルアーティストBeeple氏の作品『Everydays – The First 5000 Days』も有名です。
作品はスケッチを集めてコラージュしたもので、2021年3月11日に終了したオークションでは約6,900万ドル(約75億円)の値をつけました。
75億円という金額に注目されてますが、この作品を手掛けたストーリーにも注目が集まり、話題となりました。
ちなみに、この金額はNFTアート作品としては市場最高額だと言われています。

◯若干8歳のNFTアート作品が380万円の価値に
なんと、都内の小学3年生(8歳)のZombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)くんが夏休みの自由研究で作ったNFTアート作品に、約380万円の価値がついたのです。
9月9日現在で、二次流通市場で「Zombie Zoo」の作品は最高で18ETH(約700万円)で出品されています。
誰でも参入できるというハードルの低さも、NFTアートの特徴です。

◯CryptoPunks(クリプトパンク)のピクセルアート
24×24ピクセルで構成された宇宙人のポートレート「CryptoPunks(クリプトパンク)」。
2021年5月、9枚のCryptoPunksが約1,700万ドル(約18億5,000万円)で落札されたことで一躍有名となりました。
2021年8月には、クレジットカード大手のVisaが購入したりと注目を集めています。
また、最古のNFTプロジェクトとも呼ばれ、Beepleのオークションほどの衝撃はなかったものの、NFTアートの中では高値で取引された事例となっています。

NFTアートが投資対象として選ばれる理由
これまでの投資対象は、株式や不動産、債券、金、コモディティなど幅広くありましたが、これからの時代に合った暗号資産やNFT、DiFiなど新しい投資のかたちが生まれています。
中でも、NFTアートが投資対象として選ばれているのは、大きく3つ理由からだと考えられます。

◆NFTの代替不可能性
NFTアートには、ブロックチェーンの技術が使われています。
先述した通り、ブロックチェーン技術を使うことで、偽造不可能な所有証明書を発行することができるため、デジタルデータのコピーや改ざんができなくなります。
よって、ブロックチェーンの技術を使ったNFTアートには、唯一性が確保されていることになります。
例えば、現実世界におけるトレーディングカードのレアカードやサイン入りホームランボールなどに高値がついていることがありますが、それは唯一性という希少価値があるからです。
NFTアートもブロックチェーンにより、唯一性が確保されていますので、希少価値があり資産としての価値を持っていることになります。
◆暗号資産の将来性
NFTアートは、基本的に用いられているブロックチェーン上の暗号資産(仮想通貨)で売買することができます。
そのため、暗号資産の価格が上がれば、それだけ保有しているNFTアートの価格も上がるということです。
NFTが初めてつくられたイーサリアムブロックチェーン(ETH)ですが、2020年12月の価格が約60,000円だったのに対し、2021年12月時点で約43万円と、直近の1年間で価値が9倍近く上がっています。
また、現在では、イーサリアム(ETH)だけでなく、他のブロックチェーンを利用したNFTアートも制作されていますので、そのブロックチェーンを利用したNFTアートなのかという点も投資では重要なポイントとなります。
◆NFTアートへの参入ハードルが低い
従来のアートの売買は、クローズドな招待制となっていることも多く、誰でも気軽に参加できるとは言い難い状況でした。
しかし、NFTアートはオンライン上のマーケットプレイスで売買することができるため、インターネットが使える環境であれば、誰でも気軽にアートの売買に参加することができます。
また、PCだけでなく、手持ちのスマートフォンからでもログインできる点も参入ハードルの低さに繋がっています。
さらに、アーティストとして作品を出品するハードルもかなり低くなっています。
先述したZombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)くんのように、夏休みの自由研究でNFTアートをつくれてしまうくらい、気軽に誰でもNFTアートを作成・出品することができるようになりました。
NFTアートの参入ハードルの低さは、従来のアート業界にはない革新さがあります。
そのため、注目もされやすく、需要が生まれやすい環境であると言えるでしょう。
モノの価格は需要と供給のバランスで決まります。
NFTアートは、今のところは元々NFTに興味があった層に広まっている段階で、まだ一般層に浸透していません。
これから急速に一般層に浸透していけば、供給に対し需要が増えるため、価格も高騰する可能性が大いにあります。

NFTアートを購入できるおすすめマーケットプレイス
◆OpenSea
OpenSeaとは、2017年12月に創業された世界最大手のNFTマーケットプレイスです。
OpenSeaを利用するユーザー数は100万人を超え、2021年8月時点で流通総額が約3,650億円にも上るなど、NFTマーケットプレイスの中で圧倒的な規模を誇っています。
また、コンテンツも豊富で、その出品数は400万点を超えています。
OpenSeaの特徴である出品が簡単さから、世界中のNFTクリエイターから選ばれているNFTマーケットプレイスと言えます。
OpenSeaの特徴
- 世界最大のNFTマーケットプレイス
- 世界中のアーティストから作品を売買可能
- コンテンツ数が多く、安いNFTから超レアなNFTまで流通
- 多くのブロックチェーンに対応し、ネットワーク手数料(Gas代)を抑えている

◆Binance NFT
世界最大の仮想通貨取引所『Binance』が2021年6月に、取引コストの最小化を目的とした独自のNFTマーケットプレイスをローンチしました。
実際に、Binance NFTは、BSC(Binance Smart Chain)で動作することで、新しいNFTを作成する際に支払う手数料(Gas代)よりも、はるかに安く済みます。
また、NFT購入に使える通貨は、Binanceが発行している暗号通貨BNBとBUSDだけとなっています。
ただ、Binanceのアカウントを持っているユーザーはそのままNFTの購入もできるようになったため、NFT市場への影響も少なくないでしょう。
まだ機能が整っていない部分もありますが、『Premium Event』という著名クリエイター専用マーケット
があり、審査が通った著名クリエイター以外のNFTの出品ができないようになっているため、NFTアートの質を高めています。
Binanceユーザーはもちろん、これからNFTアートを購入したいと考えている人は、世界最大の取引所『Binance』のNFTマーケットプレイスは要チェックです。
Binance NFTの特徴
- 世界最大の仮想通貨取引所『Binance』が運営するNFTマーケットプレイス
- BSC(Binance Smart Chain)によってコスト削減を実現
- 『Premium Event』という著名クリエイター専用マーケット
- Binanceのアカウントで簡単に利用可能

◆Coincheck NFT(β版)
Coincheck NFT(β版)は、国内の仮想通貨取引所『Coincheck』を運営するCoincheck社が、2021年3月にサービスを開始した国内初のマーケットプレイスです。
Coincheck NFT(β版)は、従来のNFTアート取引において課題とされていた、スケーラビリティ(拡張性)問題から発生するネットワーク手数料(Gas代)の高騰や複雑な取引方法などを解決したオフチェーンのNFTマーケットプレイスとして登場しました。
また、Coincheckにアカウントを開設していれば、誰でも、NFTの出品・購入・保管が可能です。
さらに、NFTの出品・購入にかかる手数料(Gas代)が無料という大きなメリットがあります。
現在(2021年10月時点)で取り扱っているコンテンツは、『CryptoSpells』『The Sandbox』『Sorare』『NFTトレカ』の4つとなっています。
また、NFTの売買にはCoincheckに上場している13種類の暗号資産が利用可能となっている点もユーザーとしては嬉しいですね。
このように、Coincheck NFT(β版)は、国内のマーケットプレイスの中では、随一の利用のしやすさとなっています。
Coincheck NFT(β版)の特徴
- 金融庁登録済みの暗号資産交換業者
- 取り扱い通貨数が国内No.1
- 出品・購入にかかるネットワーク手数料(Gas代)が無料
- Coincheckの口座を持っていれば、NFTの出品・購入・保管がワンストップで可能

【NFTアートで投資する時代に】まとめ
今回は、NFTアートの実例あげながら、NFTアートの資産価値について解説してきました。
結論、NFTアートは資産価値があり、十分に投資対象となります。
また、2021年『NFT』は、バズワードとして非常に多くの注目を集めたこともあり、現在は、話題性が強くNFTアートの価格も高騰しやすくなっています。
今後のNFT市場には、今まで以上にユーザー流入が予想されます。
それこそ、NFTアートが欲しいがために、暗号資産を保有するという層もできるでしょう。
こうして、NFTに興味のなかった層にまでNFTアートが浸透していくことを考えると、競合が増えてくる前にNFTアートを保有しておいても良いのではないでしょうか。
記事の最後にも紹介しましたが、NFTアートはNFTマーケットプレイスを通じて誰でも簡単に購入することができます。
ぜひ、参考にしてみてください。
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